退去予告のおはなし

賃貸物件を借りているとき、違う物件に移動するときには退去予告や解約通知を貸主さんに提出しますよね

 

「明日出るからよろしくね」

 

なんて言われてもすぐ次のお客様が決まるわけではないので

事前にお知らせしてくださいってことです。

 

住宅は大体１ヵ月前ですがたまに２か月前にお知らせしてください

っていう物件もあります。

 

事務所や店舗契約については、３か月前とか６ヵ月前とかになります。

 

ですが、昨今のコロナの影響などもありますが、経営している事業が厳しいとき

家賃が払えなくなる可能性も多少なりともありますよね

 

弊社で管理している物件についても、先日経営者の方がご相談にまいりました。

 

「事業で行き詰っていて、このまま借りていくことは難しい。

解約の事前通知の話は理解しているが早めにださせてくれないか」と。

 

厳密にいえば貸主様は契約書通りにお支払い頂くことを主張することは可能です。

事務所は住宅と違い、原状回復義務が契約書に記載されていれば、それもきちんと支払わなければなりません

 

事務所については、それなりの保証金を事前に差し入れますので

弁済に充てることも十分可能でした。

 

しかし、貸主様は諸事情を慮り、家賃については通常期間より短縮して解約できるよう計らいました。

そのお客様は複数回の更新もしており、今まで滞納することもなく（ここ何ヶ月かは遅れがちでしたが）

貸主様ときちんと良好な関係を保ったからこそだと思います。

 

借主様も非常に喜んでおり、また事業が復調した際に、戻れる区画があるなら

ぜひまたお願いしますと言って退去なさいました。

 

退去するときは入居するときよりも双方の主張がぶつかり合ってしまうケースも

多々ある中で、今回は非常に心温まる場面に立ち会うことができました

 

またいつか、お二方に関係が生まれることを切に願いたいと思います。